■思い立って2年がかりのコンサートでした-----
1997年の夏、南アフリカのグループ「アズマ」が来日の折り第三世界ショッ
プから公演受入れの依頼がありました。フェア・トレードの店「風”s」を
オープンして1年たったところで「とてもできない」ということでお断りしま
した。でも、気になり公演地の一つだった長野県の泰阜(やすおか)村まで、
電車に乗り半日かけゴトゴト出かけました。名古屋から数人の友達も誘い、
会場である体育館の一番前に場所を取りました。
■何だかわからない熱さを感じた!------------------
感じた! アフリカの文化・音楽。「是非みんなにも聞いて欲しい、子ども
たちにも聞かせたい」という思いが出かけたみんなに沸き上がりました。そ
して心の準備が出来つつあるところへ、その年の秋「カント・スール」がボ
リビアから来ていて、京都から長野へ向かう途中で名古屋へ寄りたいという
ことで、受け入れをしました。風”sのある「ウィルあいち」の音楽スタジ
オで40人位集まりました。
■こころふるえた、サンポーニャやケーナの音---------
どうしてこんなにこころに響くのだろう? 立って聞いていた私は体がかっ
てにのってしまった。まさに、フォルクローレにこころを連れて行かれた日
だった。その場にいた人はその時の感激を出会う度に確かめ合った。
■「アズマ」ではなく「カント・スール」の来日が決定
1998年10月「カント・スール」が子どもたちに民族音楽を伝えるワークシ
ョップをするために来日と決定。普通のコンサートではない今回の企画にと
まどいながら、それまで「アズマ」を招くべくプレコンサートを2月14日の
「リアルバレンタイン・コンサート」を皮切りに、アイルランド民謡・アフ
リカの太鼓などのミニコンサートを企画して大きなコンサートへの流れを作
っていたなか、同時に8月からサンポーニャ・ケーナ・チャランゴのカント・
スールの教則本をもとに民族音楽講座をはじめました。
■「カント・スール」の来日が中止!--------------
「えっー! そんな〜。こんなに準備して、助成金の許可もおりたのに...。」
でも、しばらくして「ほっ」としたのが正直なところでした。日が近づいて
もこのワークショップをどう開催したらいいかわからなく、費用のことを考
えると、今回の企画は難しいな〜と思いつつあったから....
■1999年5月29・30日名古屋公演決定---------
1998年秋、カント・スールの来日が確定し、再び公演の日程調整にはいり、
半年後の日程を決めました。内容もはっきり決まらない状態から、チラシを
つくり、暮れにあったフォルクローレのコンサートにチラシをまきにでかけ
ました。こうして早くから実行委員会を結成し準備しはじめたのに当日は......
■当日開演5分前、800人収容の客席はバラバラ--------
会場を写し出すテレビ画面はせいぜい150人くらいの観客。500人ぐらいのイ
メージトレーニングをしてきたのに、現実はきびしいな〜と思いながら、舞台
で挨拶。あとはゆっくり舞台をみることもなく、受付のこと、出演者のことな
ど、うろうろしながら、時折り客席をのぞく程度でした。
■カント・スールが始まった時は、ほぼ満杯(500名程)
会場の一番上でカント・スールを聞いた。よ〜くまあ〜こんなにお客さんが入
ったものだと感心しながら体は快く乗っていました。前日初めてタルカ(木管
楽器)を手にした20名程の子ども(小4〜中1)たちが舞台のフィナーレを飾
るため登場。スペイン語で唄いました。
■アンコールで会場を踊りながら周り始めた観客.....
子どもらの演奏の後にカン
ト・スールのアンコールが求められ、同時に舞台に上がっていた大人の同好グ
ループ(子どもたちの前に演奏した、前日ワークショップ参加の人達)が舞台
から降りてきて手をつないだり、手を叩きながら、観客席の周りをまわり始め、
私も「踊ろうよ」と観客に手をあげ、うながしながら、会場を回りました。席
についていた人でもウズウズしていた人もいっぱいいた筈。踊らにゃそんそん!
■実行委員による手づくり、国際交流、子どもたちに伝える民族音楽のワーク
ショップとそのお披露目、バリアフリーのコンサート........
800人規模の会場でのはじめての手づくりコンサート。地元のアマチュアから
プロの魅力もたっぷりのフォルクローレ、日本の民謡(津軽三味線)の女性若
手グループも演奏し、子ども・老人・障害を持った人など、普段コンサートか
ら縁遠い人もたくさん楽しんでいただきました。何より、舞台も客席もない一
体感もよかった〜。
■寄せられた感激のアンケートやEメールやFAX---
「言葉はわからなかったけれど涙がでてきた」とEメールや手紙もきました。ア
ンケートも100近く集まり、バリアフリーのコンサートにも多くの方に賛同し
ていただきました。フェア・トレードのことは多くの方が知らなくて、こんな
機会に伝わっていったらいいなと思いました。
この企画が「風”s」3歳の誕生日に(偶然)実現出来たことはこの3年間の人 と人のつながりの結晶のような気がします。
いろいろな出会いは、私の宝。ありがとうございました。