風"s・風のたよりオンライン版


2003/2/23 No.84

風のたより84号

2月23日フェア・トレード公開セミナー
「スパイスの効用と働く女性たち」
 スピーカー:シタラ・ラジバンダリ(スパイシー・ホーム・スパイシーズ代表)
 地球市民かながわプラザ(横浜市)にて
 ○プロフィール
 女性起業家協会WEAN前理事、WEAN-coopメンバー、女性起業家開発委員会WEDCメンバー。娘3人、息子1人と夫の6人家族。スパイスの仕事を始めて3年、ネパリバザーロと共に事業を拡大して今日に至る。
■ ネワールの普通の専業主婦の起業
 ネパールには70の民族が暮らしていると言われていますがそのなかのネワールは、比較的教育を受ける機会に恵まれています。嫁入り道具の意味合いの、教育を受けそして働いていない女性が求められる社会そのままに、学校を卒業して見合い結婚をしたというシタラさん。夫は進歩的な考えを持った人で、15年間の家事・育児に明け暮れ子育ても一段落したころの体の変調(肩や腰の痛みなど)を訴えると、夫は時間をもてあましているのではないか。外で働いてみてはどうか?」と言ったそうです。毎朝みる新聞にスモール・ビジネス・プロモーショントレーニングの募集が掲載されていて、相談すると「絶対に行きなさい」と申込書を取って来てくれた。でも彼は釘をさした。「自分で書いて、自分で行くのですよ」と。
長年、家庭に閉じこもっていた自分を無学な女性のように感じとても心配性になっていました。面接もあると聞いて落ち込んでいたら、「わかることだけ答えればいい。受かるか受からないは関係ない」と夫は励ましてくれた。結果はパス。女性が少なかったから受かったかもしれないとシタラさんは言う。
■ まずセーターを作り始めた
 1か月のトレーニングのあとは自分に自信をもつようになった。セーターを編むために5kgのウールを買い、編み子さんも二人雇い、セーターの質を高めるために別のトレーニングも受け、その後小売店さんに卸しに行った。その模様は人気がなく古いといわれた。マーケティングを調べなければならないと思った。
■ WEANのメンバーになり
 セミナー・イベント・企画・トレーニングなどに出席し自信をつけました。解決方法を知ることが出来ました。WEANを通じて販売もし、運営委員にもなり、ニット部門・トレーニング部門の代表もしました。しかしセーターの売上が落ち込み、変化の必要を感じました。
■ 1999年、SHS設立
 スパイス事業は乱立していました。でもインドの最大資本などが動き、安いけれど質が低いので、質の高い、すなわち香り良く、色のきれいなスパイスを扱い始めたばかりの時にネパリバザーロと出会って認めてもらいました。パッケージのスタイルが新しく、驚きました。はじめのころ、家族総出で夜中までかかり詰め作業をしました。ハイテンションでした。
■ 安定した発注に基盤ができた
 ネパリバザーロからは注文が安定していて、仕事のない女性たち10人が働くことが出来ています。経済的基盤も出来、返すあてがあるので、必要とあれば銀行のローンも借りることが出来ます。
■ 困窮した家庭の女性たちを正規雇用
 アニタさんは、幼い時に父を亡くし、母は家事の雑用を請け負うことで細々と暮らすことが出来、10年生まで学ぶ事もできた。国家試験もパスしたが仕事が見つからず、家事の雑用しか仕事は見つからなかった。今は働きながら学校にも通っています。トップクラスだった彼女は収入がないためにあきらめていた上級進級でしたが、母親に楽をさせたいと朝4時半に家を出て学校へ、それが終わってから仕事をします。同じ村の子にも教育費の支援をしています。
■ 今回参加で印象に残った土屋春代さんの挨拶
 今回の講演会の後の、交流会でのネパリバザーロ代表土屋春代さんの挨拶が、厳しいいまの状況のなかで、ともかく続けること、フェア・トレードの店が存在し続けなければならない。それは単に営業存続の意味にとどまらず、社会の良心として(この表現ではありませんでしたが)あるべきだ、存在して欲しいという切なる願いを述べられました。
 それには、やっぱり裏付けは必要だと思います。思いだけではどうにもならないのが「仕事」です。正直に生きる。真摯に生きる。フェア・トレードを伝えることをこつこつと積み重ねる。それを全国のフェア・トレードショップがそれぞれの拠点でする。それがつながり、面になり、いつか特別な店でなく、マスコミに取り上げられる存在でなく、どの町にでもあるありふれた風景になる。それまで....つづける〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
 みなさんの応援がなければ成り立たないのです。よろしくお願いします。
■ 新たなる力を注いでもらい...
 人生の先輩、店の大先輩らは、さらりと言ってのける。「癌だったのよ」とそしてその病棟でもカタログを見せ、取り寄せて欲しいと言われれば商品をとりよせ届けたという。医者の予想に反してその二人は回復が早かったらしい。互いに言うことには玄米菜食風の食事だから、日頃から食にはこころを配っているからかな〜ということでした。
 楽しく、したたかに、さらりとした生き方、出会えて良かった人たちです。

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