風"s・風のたよりオンライン版


2004/2/15 No.110

風のたより110号

■ フェア・トレードワールド宣言はいつ?
 ロンドンでは市長の肝いりでフェア・トレードシティにしようという動きがあるとか・・・他にもフェア・トレードタウンが英国では誕生していると聞きました。とても興味を惹かれます。フェア・トレードシティやフェア・トレードタウンが生まれているという話を聞いた時、池住義憲(いけずみよしのり)さん呼びかけの「無防備地域宣言」のことを思いました。1月30日の憲法九条のワークショップで知りました。こちらも「そうなったらいいな〜」とわくわくしました。フェア・トレードタウンやシティがあちこちで生まれ、フェア・トレード国家が生まれ、やがて地球がフェア・トレードの世界に!
■ 憲法九条が世界の憲法に!
 「無防備地域宣言」をする町があちこちで生まれ、地域から発信する「平和」、暴力のない世界、人が人として暮らしていける世界を願い、パズルを一つ一つあてはめて行くように、「YES! PEACE」の輝く白いピースを発信したい。オセロで黒をひっくり返して行くように、やがて日本中が白いピースで埋め尽くされ、世界へ憲法九条を広める国になる! それを願っています。
■ 「無防備地域宣言」とは?
 ・・・以下は1月30日にGAIAの会で開催した池住義憲ワークショップからの資料より
 「ジュネーブ条約追加第一議定書」(以下、『第一議定書』)という国際法があるのをご存知でしょうか。とくに今この時、私たちにとって大変に重要な「国際法」です。戦時における傷病者、捕虜、文民などの保護を定めた「ジュネーブ四条約」(1949年)に追加して、1977年に採択されたものです(署名国は154ヶ国、日本は非署名)。本年2月現在、159ヶ国が批准しています。日本はまだ批准していません。  その第一議定書の59条に、「紛争当事国が無防備地域を攻撃することは、手段のいかんを問わず禁止する」とあります。無防備地域となるには、次の4つの要件を満たす必要があります。
  (1)すべての戦闘員ならびに移動兵器および移動軍用施設が撤去されていること。
  (2)固定した軍用の施設または造営物が敵対的目的に使用されていないこと。
  (3)当局または住民により敵対行為が行われていないこと。
  (4)軍事行動を支援する活動が行われていないこと。
□ 「自分たち地方自治体自身で守る」
 無防備地域を宣言する主体は、国ではなくて「適当な当局」とされています(59条2項)。「適当な当局」とは、地方自治体を含みます。日本政府はそのことを否定していますが、しかし、今日、これは国際的な常識となっています。地方自治体が無防備地域を宣言できるという点は大変重要で大切なことです。地域住民の生命と安全を、国の軍事に偏った「安全保障」に委ねるのではなく、「自分たち地方自治体自身で守る」という道筋を指し示しているのです。地方自治、地方主権、地域主体というすぐれた理念を踏まえての国際法です。
□ 「私たちは戦争する気がありません。協力する気もありません。・・・」
 無防備地域宣言をするということは、つまり、自分たちの地域を非軍事化することです。自衛の戦争も含めて一切の戦争に協力しない、人殺しに加担しないことを宣言することです。「私たちは戦争する気がありません。協力する気もありません。従って戦うための道具など持っていません。だから、攻めないでください。もし攻めたら戦犯とみなされ罰せられますよ」と言うのです。第二次世界大戦で沖縄の渡嘉敷村の前島が日本軍の駐屯を断ったため、米兵は上陸したが島は攻撃されなかった例もあります。
□ 国際法に基づいて且つ、日本国平和憲法の理念を地域レベルで・・・
 無防備地域宣言をするためには、その地域にある兵器や軍用設備を撤去し、地域内にいる戦闘員(自衛隊や米軍)を排除する必要があります。これまでに各都市で行われている「平和都市宣言」や「非核都市宣言」をさらに数歩前進させ、第一議定書という国際法に基づいて且つ、日本国平和憲法の理念を地域レベルで実現していきましょう。
□ 各自治体での取り組み
 自治体による「無防備地域宣言」の動きは、数は多くありませんが先例はいくつかあります。1985年に奈良県天理市で「非核無防備平和都市条例」制定の直接請求、1988年に東京都小平市でまた2001年6月には大阪府泉南市で「非核都市平和条例」制定の動きがありました(注)。いずれもそれぞれの市議会で否決されましたが、その他、北海道・苫小牧市、東京都豊島区、東京都北区、そして最近では大阪市(市内8区)などで自治体および市民の間から同様な動き、取り組みがなされています。国際法の観点から戦争システムに反対する行動を市民の間から起こしています。自治体レベルでは、政府に「ジュネーブ条約追加第一議定書」の批准を求める動きを起こしているのです。

 私たちの市町村でも、戦争加担を地域で拒否する運動を起こしていきませんか。平和は私たちの地域から!

以上<参考資料>
 @大阪府泉南市の「非核都市平和条例案」(2001年)
 A東京都小平市の「非核都市平和条例案」(1988年)

池住さんのプロフィール:国際民衆保健協議会)(IPHC)日本連絡事務所代表・南山大学・南山短期大学講師(非常勤)


[[風のたよりのページへ]]
[[トップページへ]]

電子メール:huzu@huzu.jp
ウェブページ:http://www.huzu.jp/
風の交差点 風"s